バスク語と肉球

のんびりバスク語を独学します。

バスク語はひとりぼっちの言葉

バスク語が他のヨーロッパ諸国の言語とは全く似つかない、
どこから来たのかルーツも不明な言語である、 
というのは前述の通り。

どうやら、
今のヨーロッパの言語が広まる前からあった言語が、
そのまま生き残っているのではないか?
と言われています。

まるで、引き潮に取り残された小魚みたいな、
あるいはガラパゴス諸島で独自の進化を遂げたフィンチみたいな。

そして、そういうよく分からなくて
他のみんなとはなんか違う、
そういうものに
なぜが不思議と惹かれてしまうのです。


言語ってほんとに面白いなあ。

序章2 バスク語は悪魔も泣き出すことば

逗子映画祭がきっかけでバスクに興味を持った私。

 

一番印象的だったのは、

やはりバスク語という言語でした。

 

「バスク語」というキーワードで

ネットで検索してみると、

 

「どんな刑罰を言い渡されても動じなかった悪魔が

 バスク語を勉強する刑を言い渡された途端泣いて謝った」

とか、

「悪魔がバスク語を勉強したけど

 結局”はい”と”いいえ”しか覚えられなかった」

とか、

バスク語の難解さを皮肉ったジョークや逸話が

いろいろと出てきます。  

 

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バスク語は「世界で最も習得するのが難しい言語」の一つなのだそう。

 

でも、実は私はそれについては懐疑的な見方をしています。

 

理由その①

習得するのが難しい言語は何か?という話は、

そもそも「ヨーロッパ語圏の人たちから見た場合」であることが多いため。

たとえば フランス語を話す人なら、イタリア語・スペイン語など、

類似性の高い言語同士であれば比較的習得するのが易しいといえます。

 

その点、バスク語は他のどのヨーロッパ言語とも

似つかない文法や語彙を持っています。

これが、バスク語が難しい言語であるとされる

一因だと思うのです。

(同様の理由から日本語もしばしば習得が難しい言語と言われますよね。

 まあ、本当に鬼畜な言語だと思いますが…w)

 

我々日本人から見れば、

他のヨーロッパ言語を学ぶのと

そーんなに難易度の差はないのではないかなーと感じます。

 

しかも、バスク語の文法は語順が「S+O+V」で、

むしろ日本語と共通しているのも嬉しい。

 

理由その② 発音がわりとシンプル

 

バスク語はABC、つまりラテン文字を使用しています。

しかも、いくつかの独特の発音があることをのぞけば、

基本的には「ローマ字読み」!

 

独自の文字を持っていたり、

英語みたいに発音のパターンがやたら多かったりしない!

これは、初心者が挫折しないためにも

けっこう大事なポイントです。

 

理由その③なんだかんだいって他の言語と共通した語彙(外来語)が多い。

 

電話はTelefonoa、コーヒーはkafea、タクシーはtaxia。

独自の語彙が多いとはいっても、

バスク語にも、他のヨーロッパ言語からの

外来語が多く存在します。

 

以上!

とはいえ、活用がたくさんあったり、

他の言語にはない概念があったり、

簡単に習得できる言語ではないとは思います。

 

そして、語学書の種類はやっぱり非常に少ない…!!!!

 

最近ニューエクスプレスシリーズから

バスク語が登場したので、

入門はこれをたよりに頑張って見ようと思います。

 

 

 

 

 

(序章)バスク人のおっちゃんの話

私が「バスク」というものを、初めて認識したのは
2016年ゴールデンウィークの逗子映画祭のことでした。

ビーチに並んだ食べ物やさんのなかで、
目移りするほどいろいろな種類のピンチョスが
カウンターに並んでいるお店に惹かれて、
迷わずに入ったものの

恥ずかしながらその時はバスクなんて知らなくて、
スペインの地方料理という認識だった私。

ピンチョスとワインはすごく美味しくて、すっかり酔っぱらって
現地人のおっちゃん(いや、お兄さんかな、
絶対私より若いんだろうな)に、
知ってるスペイン語の単語総動員で話しかけたりしていました。
(うざい)

彼はすごくいい人で、
「バスク語ではね、その挨拶はこう言うんだよ〜。」
と親切に教えてくれたのでした。




それでもバスク????何それ???
スペインちゃうん???
って思っていて、

バスク地方というのが
スペインとフランスにまたがったエリアに存在することと、
バスク語というのが他のどの言語とも関連性が見つからない、
ルーツ不明の謎の言語であることを






家に帰ってから知ったのでした。